こんにちは。都筑区の放課後等デイサービス FORTUNAです。
パリオリンピック2024が始まりました。日本の選手の皆さんの頑張りに期待し、応援している一人であります。
そんな中、柔道男子60Kg級の準々決勝の永山選手とスペインの選手の判定がSNS上で物議を呼んでいます。
恥ずかしながら、過去に私も少しだけ柔道をやっておりました。嘉納治五郎先生の講道館における昇段試験に合格し、入門を許可され黒帯を頂いております。
そんなことから、TVで柔道大会をやっていると何となくみているのですが、今回のオリンピックのこの試合の判定にはさすがに驚きました。
審判の「待て!」の声が掛かっているにも関わらず、締め技を解かないスペインの選手とそれを止めない審判をみて思わず「オイ!オイ!」と叫んでしまいました。
締め技や関節技は一歩間違えれば非常に危険です。締め技は頸動脈を圧迫する技なので、上手く締まれば2~3秒で失神します。(私も数秒で落とされた苦い経験があります)関節技では、腕ひしぎ十字固めという技が有名ですが、きれいに決まれば1~2秒で「まいった」のタップをしないと腕が本当に折れます。<プロレスや他の格闘技で腕十字を返す場面が見られますが、本来曲がらない方向に曲げるのですから、非常に痛いです。経験上、決まってしまえば普通の人間なら返すことは絶対できません。(簡単な話、他人に手首を曲がらない方向に無理やり曲げてもらうのと同じです。痛いです)
その時の感覚は、痛いとか苦しいとかではなく、ふわーという感じで意識がなくなり、先生から喝を入れられ、「へ?」という感じで目が覚めたのを覚えています。
試合中は完全に締められまいと全力で防御しますから、余程でない限りきれいに締められないのですが、今回は審判が「待て!」と言っていますし、そのジェスチャーも見受けられました。
永山選手は、その「待て!」という声を聞いて気持ちを緩め、その隙に相手選手が締め続けたために一瞬落ちたようになってしまったのだと思います。
これ以上は私見になるので申し上げませんが、文句も言いたかったでしょうが、永山選手は気持ちを切り替え、銅メダルを獲得という素晴らしい精神力に感動しました。
柔道とは、嘉納治五郎先生が興した日本の武道であり文武の道なのです。「柔能く剛を制す」(じゅうよくごうをせいす)という言葉は有名ですが、柔の理を発展させ、さらに自らの創意と工夫を加えた技術体系の心身の力をもっとも有効に活用した「精力善用」「自他共栄」の原理を完成させるものです。
この日本武道を海外の選手が学びに来るまでは良かったのですが、海外に持って帰られ勝手に改良を加えられ、柔道はいつの間にか日本の柔道ではなくなってしまい、スポーツJUDOという別物になってしまった気がしてなりません。
最近の柔道をみていると、そこには「礼に始まり礼に終わる」柔道の基本精神、日本古来の武士道などの精神性はあまり感じられず、ある種商業的なものになってしまっているように感じ、やっていたものにとっては少し悲しい気持ちになってしまいます。
他の競技でも色々とトラブルがあるようですが、せっかくのスポーツの祭典であるオリンピックです。
この祭典が老若男女問わずにスポーツの良さや楽しさを広め、世界中の人々に平和を届けるためのツールになってほしいと思います。
放課後等デイサービス FORTUNA